--GE-- (1) [Old German] rule(ruler)-folk(people) /「支配 (支配者) 」-「民」
(2) [Old German] rule(r)-army(warrior)
/「支配 (支配者) 」-「軍隊 (戦士,軍人,兵士) 」
★聖人名
[English] | Walter |
(短縮形) Wat, Walt (愛称形) Watkin |
|
[Scottish Gaelic] | Bhàtair, Bhaltair |
[Welsh] | Gwalter |
[German] | Walter (変形) Walther |
[Dutch] | Wouter, Wolter |
(短縮形) Weit | |
[Scandinavian] | Walter, Valter |
[French] | Gaut(h)ier |
[Italian] | Gualtiero |
[Spanish] | Gualtiero |
[聖人] | St. Walter of Cowick (12世紀のベネディクト派の修道僧) |
[有名人] | Sir Walter Scott (1771-1832,スコットランドの詩人・小説家) |
[Rose (color)] | Sir Walter Raleigh (澄んだ青みのピンク), Uncle Walter (赤) |
■古代ドイツ語名 Waldhar に由来。後半の -har 要素については説が分かれている。EGW,J&S,GRSが (1) 説,H&H,AR,JC,R&Wは
(2)説を採っている。DP は両方とも併記している。
(1)説は -harja,(2)説は -heri, -hari という要素を語源と考えている。比較的時代が古い人名辞典が (1)説,1990年以降に出た辞典が(2)説を採っている印象がある。
▼英語形のくだけた愛称形に Wally があった。 (Wally は Wallace の愛称形としても使われた)
しかし wally がイギリスで「バカ,間抜け」を意味するスラングになってから使用が廃れたとH&H (1990) が書いている。
▼1987年頃,「ウォーリーをさがせ!」という絵本が流行した。(日本でも流行した)
Wikipedia によればイギリスでの原題は Where's Wally? で,北米版が Where's Waldo? だったそうだ。
ということは Wally の本名は Waldo だったのだろうか。
wally というイギリス英語のスラングのある国で Wally が使われ,アメリカで Waldo に変更されているのは興味深いものがある。
▼Walter に由来する英語の「姓名」には Walter, Walters, Water, Waters, Fitzwalter, Fitzwater,
Gaulter がある。
Water, Walters の「Lが抜けた綴りの姓」があるのは,Walter が中世英語の時代に Water と発音されていたことによる。
ただし Water, Waters は「水辺に住んでいた人の姓名として使われた」という別の由来もある。
英語愛称形の Watkin からは Watkin, Watking, Watkins, Watkinson, 英語短縮形の Wat からは
Watt, Wattis, Watts, Watson, Watty 等の姓名が出ている。
▼フランス語形 Gautier はフランスの「姓名」にもなっている。また一応は英語姓でもあるようで,『姓名辞典』に項がある。
Gautier 姓の有名人には Théophile Gautier (フランスの詩人) がいるが,日本で有名なのは Marguerite Gautier (マルグリット・ゴーチェ,デュマ・フィス作『椿姫』のヒロイン) かもしれない。
▼漫画『ヘルシング』(平野耕太・少年画報社) に「ウォルター」というキャラクターが登場する。イギリス人の設定なので多分 Walter と綴るだろう。
私は 老人版のウォルターが 好きだ。
[カナ表記/原語でのアクセント位置参考]
Walter (♂)
[カナ/English] ウォルター
[カナ/German] ヴァルター
Gautier (♂)
[カナ/French (慣)] ゴーチェ,ゴーティエ
Walt (♂)
[カナ/English (慣)] ウォルト
Wat (♂)
[カナ/English] ワット (アクセントなし)
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