--GE-- [Old German] yew /ヨーロッパイチイ (樹木名)
★聖人名
| [English] | Ivo |
| (借用形) Yves (古形) Yvo, Ive (< Old French) |
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| [German] | Ivo |
| (変形) Ivon | |
| [French] | Yves |
| (古形) [Old French] Ive, Ives, Ivon, Yvon, Yve, Yves | |
| [Polish] | Iwo |
| [聖人] | St. Yves (ブルターニュの守護聖人,弁護士の守護聖人,13-14世紀) |
| [有名人] | イブ・モンタン (Yves Montand,シャンソン歌手・俳優,20世紀),イブ・サンローラン (Yves Saint-Laurent, ファッションデザイナー・20-21世紀) |
| [Rose (color)] | Yves Piaget (濃いローズピンク) |
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Yvonne (♀) F.--GE-- Yves (♂) の異性形 |
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| [English] | Yvonne (< French) |
| (変形) Yvone, Evonne (指小辞形) Yvette (指小辞形) Ivetta (<男性形 Ivo) (愛称形) Billie (< 男性愛称形 Billie) |
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| [French] | Yvonne (< Old French 男性形 Yvon) |
▼ Iv (Old German, 語意 yew) から派生したとされる名。yew (ヨーロッパイチイ) は古い時代,ロングボウの材料にされた木だった。
▼ノルマン・コンクエスト (1066) 以降,ノルマン人によりイングランドに持ち込まれた名で,Ivo, Yvo, Ive, Yve 等の綴りで使われた。そしてこれらから多くの英語の「姓名」が派生した。Ive, Ives は個人名の綴りがそのまま姓名になった。Iveson, Ivison は -son の語尾 (son of : ~の息子の意) がついたもの。Ivatt, Ivatts, Ivett, Ivetts 等は辞典に記述がなく確認できないが,多分変形・指小辞形から派生したものと思われる。
▼ノルマン・コンクェスト当時,Ivo Taillebois という名のノルマン貴族が存在した。彼は英国史中でわりと有名な人物で,チャールズ・キングスレー
(Charles Kingsley, 19世紀) の歴史小説 Hereward the Wake: Last of the English (1866)
の中にも登場する。この小説はアングロサクソン人 Hereward (ヘリワード,ヘレワード) が主人公なので,ノルマン人は悪役側である。
なお Wikipedia によればこの小説で Hereward は「マーシア伯レオフリック (没年1057) とレディ・ゴダイバ (没年1067)
の息子」と設定されているそうだ。(この二人の伝説については→神様の贈り物)
▼女性形 Yvonne はもともとフランス語形だが,英語圏やスカンジナビア各国でも借用して使われている。
▼英語女性形には Javonne や Wyvonne といった綴りのものもある。
▼上の対照表には入れていないが,Nordic names Wiki を見ると Ivo はスカンジナビア各国でも使用されているようだ。
▼ヨーロッパイチイ (Europian yew) は教会の墓地に植えられることが多く,「死」「悲しみ」「不滅」等のイメージがあるらしい。また「家にイチイを植えると不幸になる」という迷信もある。
[カナ表記/原語でのアクセント位置参考]
Yves (♂)
[カナ/French] イーブ
[カナ/French (慣)] イブ
Yvette (♀)
[カナ/French] イベット
Yvonne (♀)
[カナ/English] イヴォンヌ
[カナ/French] イヴォンヌ
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