--LA-- [Latin] great /「偉大な (大きい,強い,多数の) 」
★聖人名
[English] | Magnus |
[Scottish] | Magnus |
[Irish Gaelic] | Maghnus |
(英語化形) Manus | |
[Scottish Gaelic] | Mànas |
[German] | Magnus |
[Danish] | Magnus |
[Vernacular form] Mogens | |
[Norwegian] | Magnus |
[Swedish] | Magnus |
[Vernacular form] Måns | |
[聖人] | St. Magunus (12世紀,殉教者) 他,数人 |
[歴史人名] | ノルウェー王マグヌス1世から7世まで (11世紀~14世紀) |
■ラテン語 māgnus に由来。 māgnus にはいろいろ意味がある。
1 大きな,高い,遠い,広い,長い,堂々とした/2 多数の,かなりの/3 高価な/4 長時間の,年老いた,高齢の/5 強い,有力な,激しい,大声の/6 重要な,顕著な/7 優れた,誉めるべき,卓越した/8 雅量のある,気性高邁な/9 気位の高い,高慢な/10 大胆な/11 過度の/12 (医学用語で)「大~」の意味をあらわす
▼Magnus の名を持つ聖人が古い時代に何人かいた。しかし北欧でこの名が使われ始めたのは,聖人とは無関係だったらしい。ノルウェー王マグヌス1世の父は,カール大帝の賛美者だったので,大帝の名のラテン語表記
Carolus Magnus から息子の名を採ったと言われている。
ただしカール大帝の名に含まれる Magnus は「ふたつ名 (形容語句) 」の部分で,個人名ではなかった。 (Magnus は英語表記だと
the Great の部分に相当)
[カール大帝の表記]
ラテン語/ Carolus Magnus (カロルス・マグヌス)
ドイツ語/ Karl der Grosse (カール・デア・グロッセ)
フランス語/ Charlemagne (シャルルマーニュ)
英語/ Charles the Great (チャールズ・ザ・グレート) (Charles の対照表→)
▼Magnus は歴代のノルウェー王が使い継いだため,北欧でポピュラーな名前となり,中世頃にはシェトランド・スコットランド・アイルランドに広まった。
Magnus 由来の姓名には Magnus, Magunusson, Manus, MacManus, McManus, Maxwell がある。
▼ラテン語 māgnus (女性形 māgna, 中性形 māgnum) に由来する言葉で,日本でもポピュラーなのは,マグニチュード (magnitude)
とフォッサ・マグナ (Fossa Magna) だろう。
magnitude は英語で「大きさ」の意味だが,日本ではもっぱら地震の大きさを表わす言葉に使っている。フォッサ・マグナはラテン語で「大きな溝」の意味を持つ。これはドイツの地質学者ナウマン
(Edmund Naumann, 1854-1927,ドイツの地質学者) が造った用語。ところで,「ナウマン象」もこの学者に因む命名だそうだ。
あと,多分,マグナム弾の magnum も,ラテン語 māgnus 由来ではないか……と思うが,これはちゃんと辞典を調べていないから,怪しい。
[カナ表記/原語でのアクセント位置参考]
[カナ/German] マグヌス
Copyright (C) 1999-2022 S. Sonohara, All rights reserved.