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Bridget (♀) F.

--CE-- [Celtic] 火の女神 Brighid に由来
★聖人名

■ケルトの女神 Brighid の名に由来。brigh-　部分は strength の意とされる。

▼デンマーク語形，スウェーデン語形は Bir- の綴りになっているが，これは信用ある辞典通りなので大丈夫。
　英語名で -ri- の綴りが，北欧あたりで -ir- になっている例としては，他に Christine (English, ♀) ←→ Kirsten (♀) がある。 (Christine 対照表→)
　多分，言語学的になにか理由やら法則やらがあると思われるが，そのへん不明である。
　スウェーデン語形は基本形が Birgit(ta) なのに，縮約形が Britt(a) ということは，Birgit(ta) と略したということらしい。

▼アイルランドの守護聖人 St. Brigit of Ireland は「ゲールの (聖母) マリア」(Mary of Gael) と呼ばれた。それで彼女の名 Brigit (Brighid) は聖母マリアの名と同様に神聖視された。
　英語では彼女は普通 St. Bride または St. Bryde と呼ばれた。

▼St. Bride 由来の姓名には Bridewell, McBride(Bryde) がある。
[Bridewell]
　英語の姓。(1) St. Bride の泉 (湧き水) (2) 小鳥 (brid(d) の泉
　*古代英語で brid(d) は中世英語で音位転換により byrd(e) になり，現代英語 bird に変化した。-well については (メモ・Maxwell) 参照。
[McBride, McBryde]
　アイルランド (系) の姓。(1) Bride の息子 (2) St. Bride のしもべ
　Mc-, Mac- は「～の息子」を表す。(2) はイメージ的な語意らしい。
　McBride のカナ読みは『固有名詞英語発音辞典』によると「マクブライド」に似た感じらしい。

▼英語の洗礼名として使われた最も古い例は，イングランド王エドワード4世の娘 Bridget (1480-1513) だった。

▼アメリカでは女性名 Bridget に不遇な時代があった。19世紀半ばのアイルランド人移民に Bridget の名を持つ人が多く，Bridget が「アイルランド人のメイド」の代名詞になってしまった。それでアイルランド系の人は出身を隠すために Bridget の名を使わなくなったそうだ。

▼愛称形 Biddy は一応英語圏でも使われるが，英語の口語 biddy に良くない語意があるので，あまり好まれないらしい。

[カナ表記／原語でのアクセント位置参考]

Bridget (♀)
[カナ/English] ブリジット

Brigitta (♀)
[カナ/German] ブリギッタ

Brigitte (♀)
[カナ/French (慣)] ブリジット
[カナ/German] ブリギッテ

Bride (♀) F.

--CE-- ゲール語名 Bríd の英語化形。Bríd は Brighid の縮約形
★聖人名

対照表B

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