■賛美 (旧名: 天女) [Sanbi] (HT)-----[作出] 1991年,日本 [撮影] 2001年10月,都立神代植物公園
ごく僅かに黄みを帯びた甘いピンクのグラデーションが綺麗な花。香りが非常に良く,甘い。
この品種の旧名は「天女」だった。
天女は天上界の住人だが,時に下界におりて人間と交流すると考えられた。天女は羽衣によって飛行能力を得ており,羽衣を奪われると人間の女と等しくなる。
人間の男が天女の羽衣を隠して結婚するが,やがて羽衣を見つけ出した天女が飛び去るという話が「羽衣伝説」である。
この伝説は能の「羽衣」ではもっと上品に脚色されている。舞台は三保の松原,漁夫の白竜(はくりょう)は松の枝に掛けられた羽衣を見つける。そして持ち去ろうとする。天女が返してくれと言っても拒む。しかし天女の嘆きを見て哀れに思い,羽衣を返す。天女は返礼の舞を舞って昇天する。
この能の作者は不明。しかし作者は羽衣伝説に含まれる生臭さを排除し,優雅な芸術を構築しようとしたのではないかという気がする。
[作出] 1991年日本,鈴木省三
[交配親] Harmonie × White Chiristmas
[花] 淡いピンクだが中心部の色が濃くなる。径13cm,剣弁高芯咲き
Copyright (C) 2001-2022 S. Sonohara, All rights reserved.