神代植物公園のバラ

エレガント・レディ [Elegant Lady] (HT)-----[作出] 1999年,アメリカ [撮影] 2002年5月,都立神代植物公園

ダイアナ,プリンセス・オブ・ウェールズ

 淡いクリーム色の花びらの縁に紅色のぼかしが入るが,ぼかしの濃淡は季節や環境で変化する。春のほうが色が濃い。秋の花の覆輪は,かなり淡いサーモンピンクになることが多く,春の花を知っていると寝ぼけた感じに見える。上の写真は一番濃く紅がのった花を撮った。

 実は長い間「淡いサーモンピンク」の覆輪の花にしか当たらなくて,紅色の覆輪は幻だったのか,品種を取り違えたのかと気になっていたが,2022年5月11日,花壇全体の花の覆輪がかなり紅に近い色になっていたのを確認した。
 やはり春の花は気温か日照の関係で赤くなりやすい。

 2022年5月11日の花壇
 (スマホのオート撮影のホワイトバランスが変で,少し青みが強くなっていますが,色の濃淡の判別の例として色調整なしで載せます)


 2002年当時は 「ダイアナ,プリンセス・オブ・ウェールズ /Diana, Princess of Wales」という名であったし,公園のネームプレートもそのように表記されていた。現在この品種は「エレガント・レディ(Elegant Lady)」と名が変わり,ネームプレートも交換されている。(2022.4.29確認)

 旧名の通り,かつてプリンセス・オブ・ウェールズであった女性に捧げられたバラ。
 Diana はローマ神話の処女神の名で,ギリシャ神話ではアルテミス (Artemis) にあたる。

 プリンセス・ダイアナの結婚パレードをリアルタイムで見た時,「なんか汚い色のドレスだな。せっかく処女神の名を持つなら純白にして欲しかった。そしてこの人は年を取ったら凄く迫力のある顔の王妃様になりそうだ」などと思ったものだ。
 しかし彼女が若くして死んで,残した息子の1人はなんだか残念な存在となり,エリザベス女王が21世紀の大疫病である新型コロナに罹患しても力強く生き残り,96歳の誕生日と即位70年を祝う日が来るとは――思いもしなかった。

Diana 対照表


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Last Update 2022.5.12