神代植物公園のバラ

セシル・ブリュンナ [Cécile Brünner] (Pol)-----[作出] 1881年,フランス [撮影] 2022年6月4日,都立神代植物公園

セシル・ブリュンナ2022

 神代植物公園の「野生種・オールドローズ園」に植栽されている。
 『バラ図鑑300』によると「樹高75cm・株張り60cm」程度に育つバラらしいが,公園にある株は樹高30cm以下で大変貧弱。花も一輪二輪が散発的に咲く感じで地味。単に栄養不足なのか,気候などの生育条件が日本の露地栽培では達成できないのか不明だが,とりあえず目を止める価値もない感じの状態になっている。
 また株が花壇の縁から50cmくらい離れているので,ズームのないカメラでは撮影が困難。それで上のような画像しか撮れなかった。

「セシル・ブルンネ」のカナ表記のほうが多用されている感じがあるが,このページでは公園のネームプレートに合わせて「ブリュンナ」とした。

 作出者はバラ育種家クロード・ドゥシェの妻,マリー・ドゥシェ。彼女は夫の死後に事業を引き継ぎ「ドゥシェ未亡人 (Veruve-Ducher」としてバラ農場を運営して新品種を作出した。
 マリー・ドゥシェの娘が結婚したのはバラ育種家の父を持つ青年ジョセフで,彼は結婚後ジョセフ・ペルネ・ドゥシェ(Joseph Pernet-Ducher) と名乗り,「リヨンの魔術師」と異名を取る優れたバラ育種家となっている。


[作出] 1881年フランス,ヴーヴ・ドゥシェ (Veuve-Ducher)
[花] 淡いシェルピンク,剣弁高芯咲き,花径4cm, 四季咲き
[花期] 夏から秋
[交配親] Poly-pom の実生× Mme. de. Tartas
[神代植物公園での花期] 2022年は4月29日からかなり頻繁に公園を訪れ,セシル・ブリュンナの株に蕾がないのを確認していた。5月15日にようやく「開き切って傷んだ花を二輪」撮影できたので,開花はその二日前くらいだったと思われる。

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Last Update 2022.7.24