奇妙な黄昏/過去ログ

三つ子の魂は小鳥のブローチを取り戻す ---[記録] 2021/11/27

 三歳の頃,お気に入りの小鳥のブローチをどこかで落とした。後日,銭湯に行く道のりの途中で,両親のどちらかが見つけて取り戻してくれた。
 当時とてつもない辺鄙な場所に住んでいたから,人通りのないような道に落としたままの状態で見つかったらしい。
 子供用の安価なセルロイド製アクセサリーで,僅かにパール光沢がある塗料で彩色してあった。頭と尾が濃いピンク,胸と腹の部分がごく淡い黄緑と白。

 大人になってブローチとして使わなくなっても大事に保管し,時たま眺めて喜んでいたが,いつのまにかなくしてしまった。
 何度も引っ越したので,不用品の中に紛れ込んでしまったのかもしれない。

 最近「天空の城ラピュタのドーラのブローチ」に似たものが欲しかったんだっけな……と思い出し,ネットで色々検索した。
 結局ガラスカボションとレジンで自作してとりあえず満足した。

レジンで作ったペンダントの画像

 その時検索の途中で「小鳥型のミール皿」を発見した。
 枝に止まる小鳥のデザインが,昔なくしたブローチによく似ている。
 これを使えばあのブローチを再現できるかもしれない。
 取り戻したい。

 そのミール皿を買うためだけに楽天に登録して。
 ブローチ一個を作るためだけにレジンの着色剤を買って。
 メール便だと不安なのでわざわざ宅配便にして。
 平日だと再配達になること確実なのでPUDO受け取りにして。
 自宅住所と「受け取りたいPUDOの場所」の配達の管轄が違うので,受け取り日が翌日になって。
 いろいろと手間と時間をかけて材料を揃えた。

 そして作った。

レジンで作った鳥の形のチャーム

 黄緑のVカットストーンは大昔安売りで買ったネックレスの台座の爪を緩めて取り出したリサイクルだ。

 ところで上の画像のものを作る前,試作品として緑一色で雑に作ったものを,ボールチェーンをつけてバッグの飾りにしていたら,3日くらいでどこかで落とした。
 ボールチェーンの留め金は意外とヤワなものらしい。繋ぐ時の一回で金具がある程度開いてしまい,揺れたり力がかかったりすることで外れてしまうようだ。

 落とすところまで再現しなくていいんだけど。しかも今回は戻ってこないし。
 バックアップを作っておこうか……

 そして作った。ミール皿が10枚のセット売りで,皿のまま残しておいても仕方がないという理由もあるが,どれだけ予備を作れば気が済むんだとツッコミを入れたい勢いだ。

たくさん作った鳥の形のチャームの画像

 バッグにつけたものは落とさないように金具をヤットコで潰したので,チェーンを切らないとバッグから外せない。
 この鳥のミール皿が欲しい人は「鳥 ミール皿」で検索するとすぐ出ます。(2021年11月現在)


黄昏のポプリ

奇妙なポプリ

Copyright (C) 2021-2022 S. Sonohara, All rights reserved.