■Swithin
St. Swithun (Swithin, 800?-862?) は9世紀頃のウェセックス王家に深く関わった人物だった。
彼はウェセックス王エグバート (Egbert, 在位802-839) の司祭で,エグバートの息子エゼルウルフ (Ethelwulf, 在位839-858)
に宗教教育もした。そしてエゼルウルフが852年にスウィジンをウィンチェスターの司教にしている。
またエゼルウルフの末息子アルフレッド(Alfred)が幼少の頃ローマ巡礼の旅に出た際には責任者になったらしい。このアルフレッドがのちのアルフレッド大王である。
古代英語 swith (語意 strong)から派生した名前。もともと綴りは Swithun で,Swithin は誤記から生まれた綴りだそうだが,今では
Swithin のほうが通用しているようだ。
EGWの辞典(1945年,1977年)には Swithin が「まだ時々使用される」と書いてある。またJ&S (1962年)の巻末索引にも
Swithun, Swithin がリストアップされている。
しかしH&H の辞典(1990)やその他最近の命名本には載っていない。どうも現在, Swithin は聖人様御用達の古名となった気配がある。
St. Swithin's Day (聖スウィジン祭,7月15日)に雨が降ると40日降り続くともいわれる」という俗信がある。
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