古英語では Baldhild とも綴られた。途中のLは脱落したらしい。
St. Baldhild(?-680)と呼ばれた聖人がいた。この名は Bathild, Bathildis,Bathilda, Bathilde
等の変形綴りがある。
カナ表記はバルティルド,バティルダなど色々あるが,このページではとりあえず「バルティルド」とする。
「St. Bathild (Baldhild) の物語」
バルティルドはアングロサクソン人奴隷としてフランク王の宮廷に売られた。しかし美しく有能だったのでクローヴィス2世(632-657)に目をつけられ,649年に王妃となる。
しかし657年にクローヴィス2世は死んだ。彼女は5歳の息子(クロタール3世)の摂政になり,善政を行った。奴隷売買に反対したことで特に知られる。665年,政敵によって修道院に幽閉されたが,権力奪回を企むことなく余生を送った。
Wikipedia の記述を信用すると彼女は626年か627年生まれで,652年に長男クロタール,653年に次男キルデリク,654年に三男テウデリクを生んでいる。この三人は誕生順に次々と王となったが,クロタールとキルデリクは早死にしている。
『小学館伊和中辞典』にある男子名。東ローマ帝国の将軍ベリザリウスの名に由来するイタリア語名と書かれている。語源・語意不祥。
『固有名詞英語発音辞典』には
Bélisaire (Fr.)
Belisario (It), (Span.)
Belisarius
といった項目があるので,ベリザリウスの綴りは多分 Belisarius と思われるし,この歴史的人物名がフランスで Bélisaire と書かれるのではないかと読めるが,そのへんが確認できない。
ケルト伝説に登場する女性の名に由来。「世界の神話百科」ではブロディウェズとカナ表記されている。彼女は魔術により花から呼び出された美しい女性だが,夫を裏切ったとしてフクロウに変身させられる。
ブロディウェズは本来 Blodeuedd と名づけられた。これは blawd「花」から派生した名前だった。
しかしフクロウに変化させられた後では Blodeuwedd「花の顔」と名前を変えられた。フクロウの顔面を花に見立てた表現らしい。
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